リフォーム会社の稼ぎ方と成り立ち。そして紹介サイトの意義




持ち家のリフォームにしても、中古住宅を購入してリノベーションするにしても、賃貸物件のリフォームにしても、その成否は良いリフォーム会社を見つけられるかに掛かっている。

世の中には沢山のリフォーム会社が存在する。

その中から、どのように自分の不動産のリフォームに最適な会社を見つけたらよいだろうか?

今回は、そのヒントとして、そもそもリフォーム会社はどうやって利益を出しているのかを書きたい。

また、リフォーム会社にとって紹介サイトやマッチングサイトはどのような意義をもっているのかも触れてみる。



リフォーム会社の稼ぎどころ=「設計・デザイン」

一般的なリフォームの場合、リフォーム会社はざっくりと3つの分野で稼ぐ構造になっている。

一つ目は設計・デザイン。

どこをどうリフォームするのか、事前にお客様と打ち合わせし、それを図面に落とし込む。ただ、お客様はその図面を見て説明を受けても、リフォーム完成後のイメージを明確に持つことが難しいため、リフォーム会社はそれを「パース」という絵図にしてお客様に示すことが多い。ただし、軽微なリフォームの場合はこの限りではない。

大抵、お客様はこれらのいわば「資料」を見て、同時に提示される見積もりを吟味し、リフォームの契約に至る。

この設計・デザイン、リフォーム会社からすれば当然にコストが掛かる。自社でその人員を抱えていればその人件費が、外部のデザイナー等に外注している場合は、その外注費が掛かる。

しかし、設計・デザインしたリフォーム工事が晴れて受注できるとは限らない。

大抵、お客様は2~3社に声をかけている。他のデザインが良いといって、蹴られるとリフォーム会社は、その費用を客に請求しないことの方が多い。つまり設計・デザインのコストは自社で「呑む」のだ。

一方で、工事を受注できなかった場合でも、設計・デザイン費を請求するケースもあることには、ある。

お客様の要望を聞き、真剣に図面を引いたのだから、その分の作業賃はくださいというスタンスである。

時折、これがトラブルに繋がることがある。リフォーム会社、お客様、双方が事前に確認しておけば済む話のはずだ。

さて、設計・デザイン費は、受注できた際には、もちろん「稼ぎ」の一つとなる。

およその目安は、リフォーム全体の工事費用の5%~10%くらいの金額

請求項目として「設計・デザイン費」として上がっている場合もあれば、他の請求項目の中に分散して振り分けられている場合もある。後者の場合は表向きでは、設計・デザイン費はサービスということになる。

しかし、コストが掛かっている以上、何らかの方法でその費用は回収されていることには変わりない。

他の項目に振り分けられているからといって、別段、リフォーム会社がごまかしているわけではない。請求項目の立て方の違い、方法論の違いに過ぎない。

また、軽微なリフォーム、たとえば壁紙の張替やシステムキッチンの取り換えなど、「設計・デザイン」といえるほどのことは必要ない場合もある。その場合は、もちろん請求されることもなければ、リフォーム業者がこの領域で稼ぐことはできない。

リフォーム会社の稼ぎどころ=「材料」

二つめは「材料」。

リフォームは、その工事内容によるが、様々な「材料」を用いて工事を施すことはいうまでもない。

壁紙(クロス)、フローリング、畳、下地となるコンパネ、木材などから、ドアなどの建具、照明器具や、ユニットバスやシステムキッチン、洗面台、トイレの便器などの住宅設備なども、広い意味でリフォームの「材料」といえる。

これらは通常、リフォーム会社が作っているわけではない。

当然ながらリフォーム会社は材料は仕入れているのだ。そしてそれを貼り付けたり、加工したり、組み立てたり、設置するなどして、全体のリフォーム工事を完成させる。

これら仕入れた「材料」だが、リフォーム会社はこれに自分達の利益を乗せ、お客様に請求する。

「仕入れ値」+「利益」=リフォーム会社の請求額

ということである。いわば材料の販売で一つの稼ぎを得ている形となっているのだ。

ただし、この「材料」は「材料」として単独で請求項目として立てられているとは限らない。

  • システムキッチン費 品番・・・・ 金額
  • 設置工事費・・・・・・・・・・・ 金額

となっている場合もあれば、項目として分けられることなく、

  • システムキッチン 品番 (設置工事含む)・・・金額

と一緒になっている場合もある。

リフォーム会社の稼ぎどころ=「工事」

三つめは「工事」だ。

これは、ざっくりいえば「人」に掛かる部分、つまり職人などの作業に掛かる人件費。

先述した「材料」を基に加工したり、貼り付けたり、設置したりする作業でリフォーム会社は稼ぐ。

お客様にとってもリフォームといえば、この作業に対して代金を支払うというイメージが強いのではないだろうか?

「材料」は物。物は売っているのは知っている。ホームセンターでもネットでも買おうと思えば買える。

しかし、たとえば壁紙(クロス)一つ、選んで買うことができても、それを綺麗に張ることは自分ではできない。

そこはプロに任せようとなる。で、リフォーム会社の出番というイメージだ。

一方、リフォーム会社としても、この「工事」の領域はお客様のイメージ通り、一番の「稼ぎどころ」。

壁紙(クロス)を張る、畳の部屋をフローリングに替える、ドアを付け替える、便器を替えるなどなど、一つのリフォームにおいて行う内容が多ければ多いほど当然ながら稼げることとなる。

仕入れ原価は人件費。つまり、職人にいくらでその作業をさせるか、である。

よって、「職人の作業賃」+「利益」=リフォーム会社の請求額

となるわけだ。

この「職人」は決してリフォーム会社の社員とは限らない。いや、社員であることの方が少ないともいえる。

リフォームに限らず、住宅、店舗の内外装など建築関連の仕事というのは、細かく職域、パートが分かれている。

壁紙(クロス)はクロス職人が張り、木工など大工仕事は大工が、ペンキ塗りなどの塗装は塗装職人が・・・と各職域において施工する職人は異なる。

通常、それらすべてのパートを一つの「リフォーム会社」が自前で社員として抱えていることは稀であり、大抵はフリーランスの職人もしくは専門の業者に外注する形となる。

リフォーム会社は、全体を指揮、管理する立場であるわけだ。

ちなみに、「専門の業者」とは、そのパート、職域に特化した会社だ。たとえば塗装業者。塗装業者は原則、塗装職人を社員として抱えている。そして塗装の業務のみを実行してくれる業者だ。

この塗装業者は、「材料費+会社利益」+「職人費+会社利益」で成り立っている。

リフォーム会社はこのような専門業者に外注し、その費用に自社の利益を加え、お客様に請求することになる。外注費イコール仕入れ値であるわけだ。

そして、リフォーム会社は自分の会社にいわば実行部隊、すなわち職人がいなくても、リフォームを請け負えるという構造が可能となる

つまり「材料」は外から仕入れる。「工事」も外から仕入れる。そしてそれらを仕入れ原価として利益を稼ぎ出すことが可能であるということだ。

リフォーム会社の成り立ち

以上のように、リフォーム会社というと、実際にリフォームを行う「職人集団」というイメージがあるかもしれないが、なんだ、自分のところでは実行部隊を抱えず、外部からの「仕入れ」だけで成り立つことができるのか?ということになる。

しかしながら、これは不思議なことでも何でもない。

ゼネコン、住宅メーカーなども同じ構造といえるし、他の業界であっても「元請け」と「下請け」の関係、モノの話であれば「小売り」と「卸」の関係などを考えれば、一般的な構造なのかもしれない。

極端な言い方をすれば、リフォーム業者は、リフォーム工事の仕事さえ取ることができれば、後の実行そのものはどうにでもなる。

社長一人だけのリフォーム会社も山ほどある。全員が営業マンのリフォーム会社もやる。さらには、リフォームをやったことがないけれど、リフォームの「元請け」になってしまうリフォーム会社? もあるほどだ。

とはいえ、まったく縁もゆかりもない者、知識が皆無の者が、リフォーム業を営めるかといえば、そんなに甘い世界でもない。

様々な成り立ちのリフォーム会社が存在するとはいえ、最も多いのは、元々は専門業者、職人、専門の職域を持っていた、というところから、業務範囲を拡張したという成り立ちだ。あるいはリフォーム会社に所属していたスタッフが独立起業したという成り立ちだ。

元々、塗装の専門業者であったが、お客様からの相談をきっかけに総合リフォーム会社へ。

元々、設計・デザイン事務所であったが、リフォーム全体を把握しているがゆえにリフォームの元請け業者へ。

元々、別のリフォーム会社で施工管理の職域スタッフであったが、独立起業。

いずれにしても、自社あるいは個人の専門職域から、仕事の範囲を広げた格好だ。

なぜそれが可能なのか?先述した通り、自分にその実行ができなくても外注すれば、ことは済むからだ。

なぜ仕事の範囲を広げるのか?作業項目を増やせば増やすほど「利益を乗せる項目」が増えることとなり、稼げるからだ。

そしてリフォーム会社は、その成り立ちにより強みが異なる。

塗装業者から「リフォーム会社」成りしたところは、やはり塗装が強い。

強いというのは仕事のクオリティもそうだが、価格面も強い。なぜなら、自社で塗装職人を抱えていることの方が多いし、塗装材料(ペンキなど)の仕入れも他の職域よりも強いのは当然である。価格面でいえば、塗装においては「下請け」値段で十分に利益が出る体質というわけだ。

では他の領域はどうか?ということになるのである。

専門分野は強い、専門外は弱い。これは世の常だ。

そして「専門外」には、より経費を掛けざるを得ないことになる。外部の専門業者に外注、活用する、まあ、そんな構造である。

これは会社内にとっては欠かせない「営業部門」においても同じことがいえる。

リフォーム会社紹介サイト、マッチングサイトのメリット

設計・デザイナーであれ、左官職人であれ、クロス職人であれ、いわば「手に職をもって」業としている者、業者の弱点は「営業」が手薄になる傾向があるということだ。

もちろん「良い仕事をしていれば、紹介だけで仕事はつながる」という古くからの職人の世界の考え方は今も有効な側面もある。

しかし、インターネットの普及と共に、消費者の購買行動が大きく変貌を遂げている中、また過当競争の中、リフォーム会社もマーケティング力、営業力がない業者は淘汰されるようになった。

しかしながら、中小零細の事業者が多いリフォーム業にあって、専門の営業マンを一定以上に雇用する経営体力はない。

また営業マンを正社員として抱えるということは、仕事を受注できなくても月々の固定給という莫大なコストを掛けることになる。

それに「手に職をもって」業としている経営者は、営業の本当の意義、価値を今一つ理解していない者が多い。手を動かすことこそ尊い仕事であるという先入観がある分、とかく営業に力、コストを掛けたがらない。

そこで紹介サイト、マッチングサイトの登場である。

リフォーム会社の紹介サイト、マッチングサイトは、お客様側からすると、あまたあるリフォーム会社の中からリーズナブルな価格で、きちんとしたリフォーム会社を手軽に探せることが一番のメリット

一方、リフォーム会社サイドからすると、いわば「営業代行」という意義である。

先述した通り、正社員の営業マンは固定給が掛かるし、一般的な広告出稿を行っても、仕事が受注できようができまいが結構なコストが掛かる。

しかし、リフォーム会社の紹介サイト、マッチングサイトであれば、そのコストが抑えられる。

リフォーム会社の紹介サイト、マッチングサイトのフィーは、一般的には会社サイドが負担することが多い。

フィーの発生の仕方は大きく二つである。一つは成功報酬型で、リフォーム工事受注代金(売上額)に対するパーセンテージの設定が多く、その率は3%~10%くらい。

粗利益率(売上額ー仕入れ原価額)が20~25%前後が平均のリフォーム業にあって、決して安くはない成功報酬だが、仕事の受注につながらない人件費や広告費を垂れ流しているよりは良いと考える経営者も多い。

もう一方は、システム利用料として月額固定制。まあ、広告費ともいえるわけだが、リフォーム会社から案件に直接アプローチできることを考えれば、従前の広告出稿とは大きく異なる。

ひとこと添えておくと、成功報酬型のリフォーム会社紹介サイト・マッチングサイトを利用している経営者4人に取材すると、そのうち3人の経営者がそのフィーを追々支払うことを念頭にお客様への見積をつくるという回答であった。

つまり紹介料、マッチングフィーを加味して、若干は割高にせざるを得ないということだ。

しかし割高にしても、ユーザーが同じサイトの中で提示されたリフォーム会社数社で見積比較する分には、他社も割高になる傾向があるゆえに、十分に競争力を持てるということだそうだ。