外壁塗装、業者に詐欺られないためのメンテナンス基礎知識

劣化した外壁




家のメンテナンスで、最もと言って良いくらい悩ましいのが外壁、

つまり家の壁の外側に関してではないでしょうか?

外壁は、外に面しているだけに、外気、紫外線、雨、風にさらされ、

経年劣化が著しく進行しやすいわけです。

また、外壁ということは、表に面しているということでもあるわけで、

家の前を通行する者の目にも留まるのです。

これは、つまるところ、外壁の塗装、修理、改修などを行うリフォーム業者や、

外壁の塗装の専門業者の目にも留まる、ということを意味します。

彼らは、通りを歩いているだけで、ニーズを掘り当て、タイミングよく営業活動を仕掛けることが出来るわけです。

もちろん、劣化した外壁を、そのままにしておくことは、

後述しますが、家全体の劣化を著しく進行させることにつながります

これは、確かに、現実的なコワイお話です。

ですが、気をつけなければならないことは、この「現実的なコワイお話」を‟脅し文句”に、

押しの強い営業活動を行う業者が、多いということです。

そして、これらの外壁塗装業者やリフォーム業者の中には、

相場よりかなり高い費用を請求したり、

本来する必要のない工事まで行い、

高額費用を請求するグレーな業者が多いのです。

昔のような、そもそもまともな工事すら行わず、

法外な費用を請求をするような、真っ黒な悪徳詐欺業者は、

全体的に見れば昨今ではだいぶ少なくなったとはいえますが、

高齢者の一戸建てを狙う輩は、まだまだ多いようです。

真っ黒な悪徳業者はいうまでもありませんが、

グレーな業者からも、外壁塗装で良いようにお金を巻き上げられないためには、

消費者として、外壁塗装、修理、改修、リフォームに関する基礎知識を、

ある程度は身に付け、冷静かつクレバーに判断することです。

また、別居している高齢の親御様から、

「家の外壁が傷んでいてね・・・」

などとお話が出た際は、もしや、悪徳業者に狙われていやしないかと疑ってみて下さい。



外壁塗装、外壁メンテナンスの放棄は確かに危険

外壁は、外にさらされている分、家のメンテナンスの中でも最も重要な箇所です。

ちなみに「屋根」「外壁」「バルコニーは」は、家のメンテナンスにおける「3大メンテナンスポイント」といわれます。

では、外壁の重要な役割とは何でしょうか?

外から家の中が見えないように・・・

家の中の声が外に漏れないように・・・

などいろいろと挙げられますが、

最も重要な役割は、「防水」。

これに尽きます。

外壁は、雨から家の中を守ります。

これは、単に家の中に住んでいる人が、雨に濡れないように外壁が遮蔽する、

という意味に留まりません。

外壁により、柱や壁材などの家という建造物の内部構造が守られているのです。

もし、外壁の劣化、欠陥が放置され、この「防水」という役割を外壁が果たさなくなったならば、

壁内部に直接水が浸透し、やっかいなことが起こります。

カビが生えるのは、ほんの序の口で、

木材に歪みが生じたり、腐食が進行したり、

壁内部の建材を固定している重要な金属が錆びるなどするのです。

これらは、壁から雨水が染み出てきた、などという

すぐに目で見て分かる被害に至っていなくとも、

家の根本に関わる重大な劣化といえます。

いや、壁に隠されている分、その劣化に気づきにくい分だけ危険です。

放置していれば、その劣化が進行し、

最悪、家全体の崩壊の危険に直面する、と言っても大げさではありません。

外壁の劣化=防水効果の低下=家の内部構造の劣化=危険

この図式を頭に置いておくようにしてください。

外壁のメンテナンスを怠ると、結局のところ「高く」つく

外壁のメンテナンスは、外壁塗装など、結構な費用が掛かります。

一般的に外壁のメンテナンスとしての施工は、

外壁塗装」と「シーリング」という二つの施工が中心になります。

外壁塗装は、外壁の上から「塗装」を行うことです。

塗装は、古びた外観を一新する、色彩的な外観を整えるなど、

美観上の課題をクリアする目的もありますが、

その他にコーティング剤を合わせて塗ることで、外壁の保護を行うという、

重要な目的もあります。

また、「シーリング」とは、「目地(めじ)」といわれる、外壁材料と材料の継ぎ目に使われる樹脂製材料の施工のことです。

この施工は、外壁材料と材料の合間から、雨滴が染み込むなどすることから、

防ぐために行なうものです。

ただ、この樹脂製材料は経年劣化はもちろん、地震による建物の揺れや、

物が当たるなど、外部からの刺激により、ひびが入ったり、剥がれるなどしますので、

折に触れて点検し、メンテナンスを行うことが必要となります。

さて、これら「外壁塗装」と「シーリング」という外壁メンテナンスが、適切に行われないと、

前項で述べたように、外壁内部、建物内部構造に水が浸入し、腐食、歪みなどを引き起こすことにつながります。

よって、いざ外壁の修理をしようとした際に、

外壁だけの問題に留まらないことが発覚するという事態が起こりかねません。

そうなると、本来は外壁塗装、シーリングだけで済んでいた施工に対し、

内部構造の補修工事までする必要が生じ、

その分、大幅に費用が掛かってしまうという現実に直面するかもしれません。

外壁のメンテナンスを怠ると雨漏りが起こる?

「雨漏り」というと、屋根に不具合があって、起こる現象と考えていませんか?

実は、この雨漏り、屋根から起こる以外に、

外壁の不具合からも起こるのです。

先述したように、外壁から侵入した雨滴などの水分は、

住人が気づかぬうちに、壁内部をジワジワと伝わり、

木材を腐食させ、金属を錆びさせ、コンクリートまでをもスカスカにしてしまいます。

そう、コンクリートは、コンクリートに含まれるカルシウム分が、水に溶けることにより、スカスカの状態に劣化します。

本来、カルシウム分は、コンクリートの強度を高める成分ですが、

そのカルシウムは、水酸化カルシウムと言わるアルカリ性の物質で、

酸性雨などにさらされると溶けやすい性質なのです。

スカスカになったコンクリートは、脆くなると同時に、

より一層水を通しやすくなります。

これは腐食した木材も同じです。

そうして、ある時、住人に気づかれずに浸食して来た水が、

ついに、家の室内に、現れるのです。

住人からすれば、突然の出来事で、驚愕するわけですが、

これは決して俄かに起こったことではありません。

屋根の場合は、屋根材に破損などがあり、そこから雨漏りが起こっていれば、

そこを部分的に補修すれば、とりあえず雨漏りは防げるかもしれません。

しかし、この外壁からの雨漏りは、厄介です。

多くは、天井との境目辺りの室内壁面などの、壁紙に

シミが広がってくるというような現象で、

住人は、外壁からの雨漏りを初めて発見することになります。

外壁の不具合が原因で、家の室内で雨漏りを発見するに至った場合、

ある意味、辛辣な言い方ですが、

それは、末期症状と言っても過言ではありません。

外壁のメンテナンスは、自分で行う点検からはじまる

さて、こうやって外壁のメンテナンスを怠った際の恐ろしさを書き連ねていると、

あたかも悪徳業者の前フリのようですが(笑)、

この記事の目的は、外壁のメンテナンスの重要性を知って頂いた上で、

さらに、それにつけこんで営業をかけてくる悪徳業者から身を守って頂く、

ということにつきます。

では、どうやったら、身を守れるかということですが、

まずは、随時自分で簡単にで良いですから、外壁の状態を自分で点検するという習慣、姿勢を身につけることです。

もし、ご高齢の親御さんのお家であれば、親御さんのお家に足を運んだ際に、

簡単に点検してあげてください。

つまり、これは「人まかせ」「風まかせ」にしないという姿勢です。

「風まかせ」は、実際に事態が大きくなってから、対応することになるので損です。

「人まかせ」は、任せた相手が、善い人、良い業者なら、それはラッキーですが、

悪い人、悪徳業者に付け込まれる隙をつくるともいえるのです。

それでは、自分で行う基本的な点検をまとめてみましょう。

破損や劣化がないか目視で確認する

※特に台風後は飛来物によるキズが出来ていたり、地震の後は亀裂が生じていることがあるので、そのタイミングでの目視点検は重要です。

塗装面を指で触ってみる

※指に粉がつくようだと、塗装が紫外線による劣化を起こしている可能性があります。塗装時期が近付いているサインといえます。

◆サイディングの場合は、シーリング目地部分の弾力があるかどうか、指で押して確認する

※サイディングとは、外壁に張る仕上げ用の板材のことです。目地の部分が固くなっていたり、亀の甲状に細かいヒビが入っていると、シーリングの打ち替えの時期といえます。

※築浅物件でも、シーリングの破断が見られる場合があります。

外壁塗装、メンテナンスの時期と費用、相場

外壁塗装に関し、業者に騙されないためには、外壁塗装の一般的な周期と、一般的な費用相場を知っておくことも重要です。

もちろん、外壁の劣化具合は家一軒一軒異なります。

よって、外壁塗装のタイミングも、費用もピンキリといえば、ピンキリ。

ですが、基準となり得る相場を知っておけば、

業者の示す見積りに対し、何が高いのか、何故高いのか、と検討する軸を持つことができます。

ここでは、外壁メンテナンスの見地から、およそ10年周期でのメンテナンスが望ましいとされる、

モルタル塗装

窯業系サイディング

金属系サイディング

の外壁で、延べ面積145㎡、2階建てを想定してみましょう。

外壁メンテナンスの周期=10年目

メンテナンス内容・・・表面塗装(費用60万円~80万円程度)

メンテナンス内容・・・目地シーリング打ち替え(費用30万円~40万円程度)

外壁メンテナンスの周期=20年目

メンテナンス内容・・・表面塗装(費用60万円~80万円程度)

メンテナンス内容・・・目地シーリング打ち替え(費用30万円~40万円程度)

外壁メンテナンスの周期=30年目

メンテナンス内容・・・張り替え・増し張り等(費用200万円~300万円程度)

メンテナンス内容・・・目地シーリング打ち替え(費用30万円~40万円程度)

足場の費用

通常、上記の費用に別途で「足場」の費用が掛かります

足場の費用も、家の形状、現場等で費用は変わりますが、

およそ20万円~30万円は掛かると想定しておきます。

で、実はこの足場。屋根のメンテナンスをする際にも組まれるものなので、外壁塗装と屋根のメンテナンスを一時に行ない、共用することで、

費用を大幅に手減することが可能となります。

お家のメンテナンスのコスト削減の重要ポイントともいえます。

何かと悩ましい外壁のメンテナンス。

結構な費用が掛かりますが、小まめに点検し、早め早めに手を打って行くことが、最もコストパフォーマンスが良いといえます。

また、それが安全で安心な家を維持していくことにつながります。

そして実際に外壁塗装など業者に依頼する場合は、基本的な知識と費用感を持ち、複数の業者から見積りと説明を受けるなど、悪徳業者に詐欺られないように、注意してください。