住宅ローンで「借りられる額」と「無理なく返せる借入額」は違います

住宅ローン




住宅ローンを支払えなくなりマイホームを手放さなくなる人には様々な原因があります。

リストラ、倒産、転職の失敗、離婚・・・

確かに晴れて住宅(マイホーム)を購入する際には数年後、十数年後、二十年後に起こることなど見通せなかったことが原因で住宅ローンの支払いが困難になることも多いといえます。

しかし、そんな人たちの相談に乗っていてある種の共通点を見出すとすれば、住宅ローンを組んだそのスタート地点で、いわば「ボタンを掛け違っていた」のではないか?という思いに至る点があります。

それは将来を甘く予測し、住宅ローンで借りられる額を目一杯借りて住宅(マイホーム)を購入してしまったということです。

ここでは、そうならないために、「住宅ローンで借りられる額と、無理なく返せる借入額は異なる」という考え方を解説します。



借入れ可能額によって夢は広がる?

 

金融機関で住宅ローンの借入れ可能額を見ると夢が広がることがあります。

「これだけ借りられるなら、手の届かなかったあんなマンションも射程距離内だ!」

そして住宅ローンの支払いの現実も頭では理解しているつもりでも、

「返済金額が少し多くなるだけ。その金額ならちょっと切り詰めれば何とかなる」

「返済期間が少し延びるだけ」

「何年後には順調にいけば○○に出世して、給与も賞与もアップしているはず」

そんな囁きが頭の中できこえてきて広がる夢に突進してしまうのです。

毎月「無理なく返せる金額」を計算する

 

しかし、そんな時、最も忘れてはならないことがあります。

「無理なく返せる金額」を計算するという作業です。

これは、言い換えれば、

「月々、切り詰めなければ返せない返済額」とは、すなわち「返すのに無理がある金額」ということです。

また甘い予測の「昇給」「賞与」「退職金」を頼りにした返済額もしかりです。

「こうなるはずだ」は「こうなるはずじゃなかった」と表裏一体。

今立っている足元をしっかりと見つめて「無理なく返せる金額」を計算しましょう。

毎月「無理なく返せる金額」の計算

 

【現在(マイホーム取得前)の毎月の「住宅関係費」】

■今の家賃・駐車場代

■今の住宅用積立て(月割換算)

【マイホーム取得後の維持費等】

■固定資産税・都市計画税(月割換算)

■マンションであれば・・・

管理費

修繕積立金

■一戸建てであれば

修繕費の積立金

■駐車場代

■光熱費の増加分

これらをボーナス払いを加味せずに月々で割り出す計算が良いでしょう

そして

【毎月の「住宅関係費」】-【住宅(マイホーム)取得後の維持費等】

=毎月「無理なく返せる金額」

で計算します。

つまり、重要なのは住宅購入前に賃貸住宅に入っているとして、その月々の賃料よりも低い金額になるということ

「今、払っている家賃が○○万円だから、それを住宅ローンの支払いに充てれば良いわけでしょ?」

と安易に考えないことです。

また、簡単に「生活を切り詰めれば」と口にする人も多いですが、人の生活スタイルはそうそう簡単に変えられるものではありません。

例えば、月に2回は家族で楽しく外食するという生活スタイル、習慣があるとして、それをなくしてしまうことは短い期間ならば可能だとしても、長いスパンで考えると難しいと考えた方が良いように思います。

なんていっても「無理なく」が重要です。

無理があると、それが将来のリスク要因なのです

「借入れできる額」であっても返済に「無理」をしないとならないような額であれば、それは「無理なく返せる額」ではないので、借りないという判断が大切なのです。